銃乱射事件で重傷を負ってしまった妻の影響が大きいのかエンデバーの最後の船長を務めたマークケリーが引退してしまう。
【ロサンゼルス堀山明子】米アリゾナ州で起きた銃乱射事件で頭部を撃たれ重傷を負ったガブリエル・ギフォーズ下院議員(41)の夫で、スペースシャトル「エンデバー」の最後の船長を務めたマーク・ケリー海軍大佐(47)が21日、米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士を引退すると明らかにした。インターネットの交流サイト「フェイスブック」の自身のページで、「健康回復のため日々努力している妻の任務に付き添いたい」と新たな決意を示した。
地元紙によると、今後は夫妻の共同作業として回顧録を出版する計画で、1月の銃撃事件前後の状況や夫が宇宙飛行から6月に帰還するまでの経緯、リハビリ生活の様子などを盛り込む。著者は、末期がんと闘いながら教壇に立った大学教授のドキュメント「最後の授業」を書いた米紙コラムニスト、ジェフリー・ザスロー氏に依頼したという。
ケリー氏は1996年からNASAで訓練を開始し、4度にわたる宇宙飛行を経験。最後の飛行は迷ったが、ギフォーズ氏の強い意向で予定通り決行した。夫妻は07年に結婚。テキサス州ヒューストンで訓練を続ける夫と、米議会と地元を往復する妻は、私用ジェット機を飛ばして会う「遠距離結婚」を続けてきた。
地元紙のインタビューでケリー氏は、事件を語ることは精神的につらいことだが、ギフォーズ氏は出版に意欲的だと説明。「(妻を)そばで支える時が来た」と心境を語った。
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